【レビュー】Sacai x Nike Vapor Waffle Tour Yellow

【レビュー】Sacai x Nike Vapor Waffle Tour Yellow

Sacaiの本領を発揮したシューズがリリース

ハイブランドからコレクションブランド、ストリートブランドに至るまで、ファッション業界では年に何万足とシューズが作られ、そのほとんどにプレミアがつくことはありません。

誰もが欲し、時代を超えてもなお歴史に名を残す「マスタピース」はそう多くないからです。

中でもOFF-WHITE x NIKEのコラボレーション「THE TEN」は、ファッション業界の中でのスニーカーの価値を極限にまで高め、そして「スニーカーヘッズ」という人々の名前を世にしらしめました。

その後、それを超えるようなコラボレーションが誕生することはなく、まさに彗星のごとく登場したのが、日本の阿部千登勢率いる「Sacai」とのコラボレーションです。
LDワッフルをはじめとし、2足のシューズが1足に融合したようなデザインは、まさに次代の到来を予感させるものでした。

NIKE x Sacaiのコラボレーションはシューズだけではなくアパレルもリリースされていますが、今回管理人が購入したのは「Sacai x Nike Vapor Waffle Tour Yellow」です。
Sacaiオンライン、NIKE LAB MA5、DOVER STREET MARKETなど、応募できる箇所は応募し尽くしたものの、当然の如く全て選外。
一縷の望みをかけてNIKE SNKRSで当選しました。

実物がきてからもそのディティールの美しさや、マキシマムなデザインに見惚れてしまい、今回は写真が30枚ほどとなってしまいました。
SNKRS TOKYO史上、最多の枚数かもしれません。

それでは早速みていきましょう。

フォトレビュー

シューズボックス

まずはシューズボックスから。
デザイン的にはNIKE LABと同様に一色でまとめあげられ、天板から開くのではなく横からスライドして引き出すタイプです。カラーはオレンジに統一されています。

サイド(1)
サイド(2)

シューズの引き出し口には製品の詳細が書かれたシール、そしてNIKEのロゴが。

サイド(3)製品シール
サイド(4)NIKEロゴ

特徴的なのはシューズボックスのサイドに旧nikeのロゴがプリントされていること。
ロゴが中央から分かれています。

シューズ自体が、ふたつのシューズが融合したようなコンセプトでつくられているため、このシューズボックスもそのデザインコンセプトのもとでデザインされているのかもしれません(NIKE LAB + NIKE SPORTSWEAR)。

サイド(5) n
サイド(6) ike

天板には同系色でNIKEのロゴが。
NIKE LABの黒いボックスと異なり、かなりわかりづらい見え方になっています。
特に写真で撮影しづらく、撮影した後に明度を調整して、全体的に暗めにしました。

天板。同系色でNIKEロゴ

シューズを保護する紙も特別仕様。
広げるとNIKE x Sacaiの重なったロゴが現れます。

シューズを保護する紙

シューズ本体をレビュー

シューズボックスを見るだけでもお腹いっぱいなのですが、本番はこれから。
シューズ本体をレビューしていきましょう。

まずはシューズボックスから取り出したところ。
見た瞬間に「すごいな・・・」と一言いって呆然としてしまいました。これまで見てきたどんなシューズよりも存在感があったためです。

そもそもシューズ名にVAPORFLYやWAFFLE TRAINERからの引用がありますが、それが元ネタとなっているなんてパッと見た限りではわかりません。
もちろん、所々でNIKEのディティールやアーカイブからの引用は見て取れるのですが、それをひとつにまとめあげた阿部千登勢の力量は本当にすごい。

正面から

次に正面上部から。
今では定番となったシューレースを2本通すデザインも、最初に始めたのはSacaiでした。

正面上部から

続いてサイドから。
ソールのや幾重にも重ねられたスウォッシュのデザインが素晴らしい。

サイドから(1)

右足からも撮影

サイドから(2)

スウォッシュ部分のアップ。
アッパーは全てメッシュ状となっており、グリーンのレザー部分以外は内側が透けるようになっています。

サイドのスウォッシュ

逆サイドはスウォッシュのみ。
レザーを支えるようにスウォッシュの中央には固定用のステッチが入っています。細かい仕上げが嬉しいですね。

逆サイドのスウォッシュ

トゥ部分のアップ。
NIKEのシューズは足の形に合わせて大きく内側に湾曲しているものが多いのですが、VAPORFLYやWAFFLE TRAINERを元にしている本シューズも例外ではないようです。

トゥ部分のアップ

シュータンのアップ。ホワイトメッシュとブラックナイロンのシュータンが重ねてあり、ブラックにはNIKEとSacaiのロゴが鎮座。

シュータン

そして本シューズ最大の特徴とも言えるソールを見ていきましょう。

まずはバックから。驚きのアヒル口です。
吐き口にはNIKEとSacaiのロゴが重ねてあります。

バックから。アヒル口

そしてその厚さも驚くべきもの。26cm(US8)のサイズで、ソールは約4.5cmあります。
BALENCIAGAのTiple-Sと同程度ではないでしょうか?

分厚いソール

アウトソールはWAFFLE TRAINERベースかと思われますが、より硬く、厚いラバー素材となっています。

ソール

終わりに

Sacaiのクリエイティビティに関するこだわりは本当にすごい。
どのディティールも素晴らしく、隙がなく、奇抜でありながらもユニークさを失わない、傑出したデザインだと思います。
来季以降もモデルを変えてコラボは継続するようですので、また新しいシューズで我々を驚かせてほしいですね。